たかがアイコン、されどアイコン#
ブラウザのタブ、ブックマーク一覧、スマートフォンのホーム画面、Googleの検索結果...。 Webサイトのシンボルマークとして、あらゆる場所に表示される小さなアイコンが Favicon(ファビコン) です。
サイズはわずか16x16ピクセルや32x32ピクセルですが、その影響力は絶大です。 ファビコンが設定されていない(地球儀マークのままの)サイトは、ユーザーに「作りかけのサイト」「怪しいサイト」「プロフェッショナルではない」という不信感を無意識に与えてしまいます。
ブランディングの第一歩として、正しいファビコン設定を行いましょう。
1. 現代のファビコン実装(SVGの活用)#
かつては .ico 形式のマルチアイコンを作るのが主流でしたが、現在は SVG形式 のファビコンが全モダンブラウザでサポートされています。
SVGなら、拡大縮小しても画質が劣化せず、ファイルサイズも軽量です。
<link rel="icon" href="/icon.svg" type="image/svg+xml">
<link rel="apple-touch-icon" href="/apple-touch-icon.png">
<link rel="manifest" href="/manifest.json">
ダークモード対応
SVGファビコンの最大のメリットは、CSSメディアクエリを使ってダークモード時に色を変えられることです。 「白背景なら黒いロゴ、黒背景なら白いロゴ」といった制御が可能になり、どんな環境でも視認性を確保できます。
<!-- icon.svg の中身 -->
<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" viewBox="0 0 100 100">
<style>
path { fill: #000; }
@media (prefers-color-scheme: dark) {
path { fill: #fff; }
}
</style>
<path d="..." />
</svg>
2. 必要なファイルセット#
2024年現在、最低限用意すべきファイルは以下の3つです。
- favicon.ico (32x32): レガシーブラウザや一部のツール用(ルートディレクトリに置く)。
- icon.svg: モダンブラウザ用。
- apple-touch-icon.png (180x180): iPhone/iPadのホーム画面に追加された時用。背景色をつけた正方形のPNG。
Next.js (App Router) では、src/app フォルダにこれらのファイルを置くだけで、自動的に適切な <link> タグを生成してくれます(Metadata API)。
3. PWAマニフェスト (manifest.json)#
AndroidやデスクトップでPWA(プログレッシブWebアプリ)としてインストールされる場合のために、manifest.json(または site.webmanifest)も用意しましょう。
ここで指定するアイコン(192x192, 512x512)は、スプラッシュ画面やタスクスイッチャーで使われます。
{
"name": "My App",
"short_name": "App",
"icons": [
{
"src": "/icon-192.png",
"type": "image/png",
"sizes": "192x192"
},
{
"src": "/icon-512.png",
"type": "image/png",
"sizes": "512x512"
}
],
"theme_color": "#ffffff",
"background_color": "#ffffff",
"display": "standalone"
}
4. 検索結果への影響#
モバイル版のGoogle検索結果では、サイト名の横にファビコンが表示されます。 ここで独自のロゴが表示されることは、クリック率(CTR)の向上と、ブランド認知に直結します。 Googleは「48pxの倍数の正方形画像」を推奨しています。SVGを用意しておけばこの要件もクリアできます。
「神は細部に宿る」。ファビコンの設定は、サイト運営者の本気度が最も現れるポイントの一つです。

VIIO 編集部
VIIOのブランディングチーム。Webパフォーマンスとアクセシビリティの向上に情熱を注いでいます。複雑な技術をわかりやすく伝えることをモットーに記事を執筆中。