404ページは「行き止まり」ではなく「案内所」である#
ユーザーが「ページが見つかりません」という404エラーに遭遇したとき、多くのユーザーはブラウザの「戻る」ボタンを押し、そのまま検索結果に戻って競合他社のサイトへ流れてしまいます。 これはSEO評価(直帰率の悪化)においても、ビジネス機会(潜在顧客の喪失)においても、痛恨のミスです。
優れた404ページは、迷子になったユーザーを暖かく迎え入れ、正しい目的地へ誘導する**「優秀なコンシェルジュ」**の役割を果たします。本記事では、離脱を防ぎ、ブランドの信頼性を高めるカスタム404ページの実装戦略を解説します。
1. Next.js (App Router) での実装#
Next.js 13以降の App Router では、not-found.tsx という特別なファイルを作成するだけで、簡単にカスタム404ページを実装できます。
基本的なファイル構造
src/app/not-found.tsx を作成します。このファイルは、アプリケーション全体でルートが見つからない場合に自動的にレンダリングされます。
// src/app/not-found.tsx
import Link from 'next/link'
import { Button } from '@/components/ui/button' // Shadcn UIなどのコンポーネント
export default function NotFound() {
return (
<div className="flex flex-col items-center justify-center min-h-[80vh] px-4 text-center">
<h1 className="text-6xl font-black text-slate-200 mb-6">404</h1>
<h2 className="text-2xl font-bold text-slate-800 mb-4">
お探しのページは見つかりませんでした
</h2>
<p className="text-slate-600 mb-8 max-w-md">
アクセスしようとしたページは削除されたか、URLが変更された可能性があります。
</p>
<div className="flex gap-4">
<Button asChild variant="default">
<Link href="/">トップページへ戻る</Link>
</Button>
<Button asChild variant="outline">
<Link href="/contact">お問い合わせ</Link>
</Button>
</div>
</div>
)
}
2. 離脱を防ぐための3つのUI要素#
ただ「見つかりません」と表示するだけでは不十分です。ユーザーのアクションを喚起する以下の要素を配置しましょう。
① サイト内検索ボックス
ユーザーは特定の情報を探しています。検索バーを設置することで、即座に再検索を促せます。
② 人気記事 / おすすめコンテンツへのリンク
「こちらの記事も読まれています」といったレコメンドを表示することで、興味を引きつけ、サイト内の回遊を促します。
③ サイトマップ / カテゴリー一覧
サイトの全体像を提示し、ユーザーが興味のある分野へ素早く移動できるようにします。
3. SEO上の注意点:ステータスコード#
カスタム404ページを作成しても、HTTPステータスコードが正しく 404 Not Found を返していなければ、Googleは「ソフト404」というエラーとして扱います。
これは、コンテンツがないのに「ある(200 OK)」と嘘をついている状態とみなされ、サイト全体の評価を下げる原因になります。
Next.js の not-found.tsx を使用していれば、フレームワークが自動的に ステータスコード 404 を返してくれるため安心です。
もし独自サーバー(Expressなど)や .htaccess で設定する場合は、必ずレスポンスヘッダーを確認してください。
4. クリエイティブな事例に学ぶ#
404ページは、ブランドの「遊び心」や「人間味」を表現する絶好の場所でもあります。
- GitHub: スターウォーズのパロディ風イラストを表示。
- Pixar: 映画のキャラクター(悲しそうな顔)を表示し、感情に訴える。
- Airbnb: アニメーションで「落としたアイスクリーム」などを表示し、失敗を和ませる。
「エラー」というネガティブな体験を、少しのユーモアや気遣いで「ポジティブ」な印象に変える。それが優れたWebサイトの条件です。

VIIO 編集部
VIIOのUI/UXデザインチーム。Webパフォーマンスとアクセシビリティの向上に情熱を注いでいます。複雑な技術をわかりやすく伝えることをモットーに記事を執筆中。