ルールが変わった。対応はお済みですか?#
2022年4月に全面施行された「改正個人情報保護法」。 これにより、個人の権利利益の保護が強化され、事業者(Webサイト運営者)の責務も重くなりました。違反した場合のペナルティも、法人に対して最大1億円の罰金へと大幅に引き上げられています。
もはや「どこかの雛形をコピペしておけばOK」という時代ではありません。 お問い合わせフォーム、会員登録、アクセス解析(Google Analyticsなど)を利用している全てのWebサイト管理者が知っておくべき、プライバシーポリシーの必須ポイントを解説します。
1. 必須となる記載項目#
改正法により、以下の事項を具体的に明示することが求められるようになりました。
- 事業者の氏名・住所・代表者名: 法人の場合、代表者名の記載も必須です。
- 利用目的の具体化: 「マーケティングのため」といった抽象的な表現ではなく、「新商品のご案内のため」「サービス改善のアンケート実施のため」など、利用者が想定できるレベルで具体的に書く必要があります。
- 安全管理措置の内容: 個人情報を守るためにどのような対策(セキュリティ対策、従業員教育など)を行っているかを公表する必要があります(または、問い合わせに応じて遅滞なく回答する旨を記載)。
- 第三者提供のルール: オプトアウト規定の厳格化など。
2. Cookieとアクセス解析 (Cookie Policy)#
Google Analytics などのツールは、ユーザーの端末に「Cookie」などの識別子を保存し、行動履歴を収集します。 これらは厳密には「個人情報」ではない場合が多いですが、「個人関連情報」として規制の対象となるケースがあります。
特に GDPR(EU一般データ保護規則) や CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法) の影響を受けるグローバルサイトでは、Cookieバナー(CMPツール)による**「事前の同意取得」**が必須です。 日本国内のみを対象とする場合でも、「Google Analyticsを使用している旨」と「データ収集の仕組み(Cookieの使用)」、そして「オプトアウト(無効化)の方法」をプライバシーポリシーに明記することが利用規約で義務付けられています。
3. お問い合わせフォームの「同意」プロセス#
お問い合わせフォームの送信ボタンの近くに、「プライバシーポリシーに同意する」というチェックボックスを設置していますか? ユーザーがポリシーを確認し、納得した上でデータを送信したという**「同意の記録」**を残すことは、トラブル防止の観点から非常に重要です。
// 同意チェックボックスの例 (React)
<div className="flex items-center gap-2">
<input type="checkbox" id="agree" required />
<label htmlFor="agree">
<a href="/privacy" target="_blank" className="underline text-indigo-600">プライバシーポリシー</a>
の内容に同意して送信する
</label>
</div>
4. Web担当者がやるべきこと#
- 現状確認: 自サイトのポリシーがいつ作成されたものか確認する(数年前ならアウトの可能性大)。
- ツール把握: Google Analytics、広告タグ、SaaSなど、どんな外部サービスを使ってデータを収集しているか洗い出す。
- 専門家への相談: 雛形はあくまで参考です。自社のビジネスモデルに合致しているか、行政書士や弁護士などの専門家にリーガルチェックを依頼することを強く推奨します。
法律は「知らなかった」では済まされません。ユーザーのデータを預かる責任を、形(ポリシー)として示しましょう。

VIIO 編集部
VIIOの法務・コンプライアンスチーム。Webパフォーマンスとアクセシビリティの向上に情熱を注いでいます。複雑な技術をわかりやすく伝えることをモットーに記事を執筆中。